不成就日というのをご存知でしょうか。江戸時代初期、日本各地に存在した地方暦のなかでも大きな影響力を持っていた会津暦に記された選日(十干十二支の組み合わせによりものごとの吉凶を占うもの)の一つです。
毎月4日の不成就日が定められていますが、読んで字のごとく、この日に始めたことは成就しないと言われていて、なにか新しいことを始める時にこの日を避けるべきなのだそうです。
今日はこの不成就日について、 知っておこう、不成就日についての5つの内容をご紹介します。
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知っておこう、不成就日についての5つの内容
その1:開店
新しいことを始める。と言えば様々なことが思い浮かびます。そこでまずは開店、あるいは開業について考えてみます。
新しい事業を始める場合、多くはそれまでの経験や人脈を土台にして新たな顧客を開拓するという形が多いでしょう。もちろんほとんど経験のない新しいフィールドに踏み出す人もいます。
そういう時、いわばあてのない不安定な状況に対して、不成就日はマイナスの力を及ぼします。普通なら少なからず前進していけるはずの企画や商品の魅力があっても、そこに加わる新たな要素である新規顧客の開拓や次へつながる新しいアイデアを生み出すエネルギーがうまく働かなくなるのです。
お店、会社などをこれから始めようというときには注意が必要です。
その2:命名
新しい命を授かって、家族が増える。もちろん家族にとっても新たな門出でありますし、赤ちゃんにとってはこれから接するすべての物事が未経験の旅立ちです。命名というのは全く白紙の状態の赤ちゃんを社会の中に迎え入れる最初の形を与える儀式です。これも不安定な要素ばかりですね。
赤ちゃん自身が持つ生命力という意味では前向きな力を持っていますが、周りの人々に認知され、世の中の一員として生きる部分が不成就となりやすい。不成就日の命名はそういう傾向があるのです。
特に両親がその後の子育てについて意見が異なるなど、子供の社会的な意味での成長について不安定な要素がある場合は要注意です。
周りの大人が十分に子供の成長を受け入れる準備を整えてあげることが大切です。
その3:契約
大人には時に大きな決心を持って臨まなければならない契約というのがあります。クルマなどの大きな買い物、さらに新居や生命保険などは一生の中でも一番大きな買い物の契約です。部屋や土地の貸し借り、銀行の借り入れなども大切な契約ですね。
こうした大きな契約はそれ以前の生活を一段階ステップアップさせるためのもののはずですが、不成就日の契約はあまり好ましくありません。
契約に伴う支払いや新たな責任が、その後の変化による前向きな成長の見込みに基づいたものの場合、ここにやや不安定な要素が入り込みます。
お金を借りて設備投資したにも関わらず、増えた能力をさばく販売の方が頓挫したりすれば契約に伴う義務を果たせなくなってしまいます。
自分が結ぼうとしている契約に不安定な要素がどの程度あるのか、もう一度丁寧に再検討してみることをお勧めします。
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その4:移転
移転というのも新たな環境への変化の始まりであり、不安定な要素を持つもので、不成就日に避けるべきものの一つです。
お店や会社の移転は確かに大きな出来事ですが、一人暮らしの引越しぐらいなら…などと侮るべきではありません。一時的な大きな出費が伴いますし、環境の変化が意外といつまでも大きく影響して、自分の生活ペースを完全に把握するには最新の注意が必要なものです。
最近引越しなどを経験した人は一度自分の家計やその時の自分の意識をよく見直してみてください。はっきりと自分の行動時間や家計をリンクさせて客観的に把握できるまでにはやはり半年から1年ぐらいはかかったのではありませんか?
その間も様々な周囲の変化は続きます。通勤で30分ぐらい余分にかかるぐらいの変化はどうということはありませんが、職場に欠員がでて、残業が増えたりすれば思った以上に生活に影響が大きくなります。
事前に予測できる変化以上に自分がどの程度対応できるかのマージンも含めて考えておく必要があります。
その5:結婚
人生の新たな始まりとして最も大きいものはやはり結婚です。
いわば自分の社会的な要素のすべてがこの日を境に新しいものに変わります。日本の女性の場合、多くは名前までが変わる新しい旅立ちの日です。不安定な要素がないわけはないのです。
人間関係、仕事、お金、生活。自分のまわりのあらゆる要素を見直して不安定な要素を排除しましょう。もちろんその後の生活に対するパートナーとの考え方を一致させておくことも重要です。人の意識というものが最も不安定とも言えるからです。
新しい生活は希望に満ちたものでもありますが、そこへ踏み出すときに甘い考えばかりでいると失望の反動も大きくなります。
あなたの生活は、将来への見込みは、パートナーの意識は準備がしっかりできていると言えますか?
いかがでしたか?
不成就日についてご紹介しました。日本の古い暦にはこうした選日や、六曜など、日取りについての吉凶を示すものが多くあります。しかし、こうした暦の日取りを必要以上に気にしていては、一年のほとんど何もできない日になってしまいます。
そこでいちど立ち止まって、なぜこういう日があるのかを考えてみるのも大切なことです。こうした凶日の存在は、やはり人は未来について甘い見通しを立ててしまいがちなため、それを戒める意味合いが強いのです。
気持ちがはやって結論を急ごうとしてしまう時に、もう一度自分の現状を見直して丁寧に物事を進めていくべきという生活上の戒めを暦の中にしめした昔の人の知恵の現れと言えるでしょう。
もし、新しいことを始めようとした日が不成就日に当たったら、その日は一度見送って自分の計画を練り直す時間を作ってみるというのが、こうした凶日の正しい解釈の仕方ではないでしょうか。
まとめ
知っておこう、不成就日についての5つの内容
その1:開店
その2:命名
その3:契約
その4:移転
その5:結婚
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